一日に摂って良いカロリーの目安はどれくらい?
一日の摂取カロリーの基本形として成人女性は約2,000~2400kcal、成人男性は約2,400~3,000kcalが目安です。
ただし性別や年齢、活動量(身体活動レベル)はその人によって異なります。そのため、必要なエネルギー量も人それぞれ。さらに詳しく見てみましょう。
1日に必要なカロリーは「基礎代謝量×身体活動レベル」で計算できる
平均的な体格の人の摂取カロリーではなく、自分の体型に合ったカロリーの目安を知りたい場合は、「基礎代謝量×身体活動レベル」という計算式で1日に必要なカロリーを求めることができます。この計算式は、厚生労働省や日本医師会などでも採用されている、成人の消費カロリーの算出方法です。
基礎代謝量
基礎代謝量とは、生命維持に使用される必要最小限の消費カロリーを指します。
人間は何もしていなくても、心臓などの臓器が機能したり息を吸ったり吐いたりするだけでカロリーを消費します。
基礎代謝量を計算する方法にはさまざまな種類がありますが、国立健康・栄養研究所の式は幅広い年齢層で比較的に妥当性が高いと言われていますので、ここでは国立健康・栄養研究所の推定式を紹介します。
基礎代謝量の推定式(18~29歳) | |
---|---|
男性 | (0.0481×体重kg+0.0234×身長cm-0.0138×年齢-0.4235)×1,000/4.186 |
女性 | (0.0481×体重kg+0.0234×身長cm-0.0138×年齢-0.9708)×1,000/4.186 |
身体活動レベルとは
特徴 | |
---|---|
Ⅰ(低い) | 座り姿勢が中心の生活 |
Ⅱ(ふつう) | 座り姿勢が中心の仕事 立つ作業(接客・通勤・歩行・家事・軽いスポーツなど)もおこなう |
Ⅲ(高い) | 移動や立ち仕事が中心 活発な運動習慣がある |
一日に必要なカロリーを求めるうえで重要なのが「身体活動レベル」。身体活動レベルとは、一日あたりの総エネルギー消費量を基礎代謝量で割った指標のことです。
上記の通り、Ⅰ(低い)・Ⅱ(ふつう)・Ⅲ(高い)の3つに分けられます。身体活動レベルによって、一日に必要なカロリーは増減します。あまり活動しない人よりも、たくさん活動する人のほうが一日に多くのエネルギーを必要とします!
摂取カロリーを抑え、消費カロリーを増やすことで脂肪は燃焼されます。
運動など何もしなくても人間はカロリーを消費しておりまして、それを基礎代謝といいます。
安静に座っていたとしても消費されるカロリーを基礎代謝量といいまして、基礎代謝量分のカロリーは毎日食事から摂取しなければ痩せにくい身体になってしまいます。
なぜ基礎代謝分のカロリーを摂取しなければ痩せにくい身体になるのかというと、人が環境に適応して生きるための能力である、ホメオスタシス(恒常性維持機能)が関係しております。
この場合のホメオスタシスを簡単に説明すると、摂取カロリーを減らすために食事を極端に減らすと、人間の体は少ない摂取カロリーでも正常に身体を機能させるために、カロリー消費を抑えるようになります。
そのため基礎代謝量が減り、本来消費される1日のカロリーが少なくなり、結果的に痩せにくい身体なってしまうのです。
ダイエットには運動と食事制限が最適ですが、正しく行わなければ逆効果となったり、体調を崩してしまう可能性もあります。
1日で必須のカロリー(基礎代謝量)を計算し、ダイエットに役立てましょう。
「基礎代謝量×身体活動レベル」の計算例
身長160cm・体重50kg・年齢30歳の女性の場合、計算式に当てはめると、基礎代謝量は約1138kcalです。身体活動レベルがⅡであれば、30歳の女性では1.75となるので、「基礎代謝量約1138kcal」×「身体活動レベル1.75」=「1日に必要なカロリー約1,992kcal」となります。
※小数点は四捨五入
ただし、あくまでも今の体格において必要なカロリー量なので、肥満状態の場合はカロリー制限が、痩せすぎの場合は摂取カロリーの増加が必要となる可能性があります。「基礎代謝量×身体活動レベル」で求めた1日に必要なカロリーは、あくまでも目安程度にとどめるとよいでしょう。
自分の1日の摂取カロリーを知っておこう
摂取カロリーの過剰摂取は太る原因になりますが、逆に必要な1日の摂取カロリーが不足してしまうと、エネルギー不足状態になり体調が悪くなってしまいます。実際に自分が毎日どのくらい食べて、食べたものがどのくらいの摂取カロリーになるのかを知ることも大切です。
ダイエットをする場合はバランスの良い食事をすることが基本となっていますが、これを食べたら痩せた!や糖質制限ダイエットなど偏ったダイエット方法が人気になることが多い傾向にあります。1つの食材を取り続けていいことはありませんし、制限をしてその栄養素を全くとらないことも健康に良くありません。場合によっては太ってしまう原因となります。
またダイエットをする際には、脂肪を燃焼することが必要になるのですが、長時間の運動は続けていくことが大変です。ですが、いつも必ず行う家事などを意識して5分程度の運動を何度も行う方が、脂肪の燃焼は効率的にできます。毎日の家事や仕事中のちょっとした移動などの間を有効に活用していきましょう!