スポーツ選手や芸能人の間で、
肉体の健康や回復・シェイプアップのために
利用している人が増えている酸素カプセル。
テレビなどで取り上げられ、話題となっている健康法です。
酸素カプセルとはどういったもの?
酸素カプセルとは、体ごと入れるカプセル状のベッドに寝そべり、
空気圧の高い空間で過ごすことによって、
体力の回復や体調管理を図ることができるのが、
「酸素カプセル」です。
空気圧が上がると、液体は酸素を多く含むことができます。
酸素カプセルはその仕組みを利用して、
カプセル内の気圧を高めることによって、
液体である血液中の酸素濃度を高めています。
血液中の酸素濃度が高まると、
体の隅々にまで血液がいきわたり、
新陳代謝を高めることができ、
疲労回復など、さまざまな効果が期待できるのです。
人は、運動をしていなくても、酸欠状態に陥りやすいことが分かっています。
血中の酸素濃度が80%未満になると、
頭痛や集中力の低下、体力の低下、
倦怠感などを引き起こす場合があります。
どこも悪くないけれども、なぜか体の調子が悪い。
そんな時は体が酸欠状態になっているのかもしれません。
最近では、カプセルに送り込む空気にアロマを混ぜ、
リラックス効果を高めたものや、カプセル自体を大きくし、
複数人でサウナのように入れるものまで登場しています。
具体的なメリット?
酸素カプセル利用の具体的なメリットについて解説します。
1 疲労回復
酸素カプセルのメリットのひとつである疲労回復について、詳しく解説します。
酸素カプセルを利用することで、適切な酸素供給が実現されるため、体全体の疲労回復を助けることができます。疲労は、日常生活の忙しさやストレス、運動や仕事の負荷などによって引き起こされるものです。しかし、十分な睡眠や休息だけではなく、体内の酸素の適切な供給も重要です。
酸素カプセルは、高気圧の環境で酸素を取り込むことによって、身体の各組織や細胞に酸素を効果的に供給します。これにより、酸素不足によって低下していた細胞の活性化が促進され、疲労回復が期待されるのです。
高気圧下での酸素供給によって、体内の酸素濃度が増えるため、酸素が持つ多くの効果が発揮されます。例えば、酸素の運搬や酸化反応の活性化により、乳酸の分解がスムーズに行われ、筋肉の疲労が軽減されるとされています。また、酸素による血液循環の促進により、酸素や栄養素が全身に適切に供給され、体内の老廃物の排出もスムーズに行われます。
さらに、酸素カプセルにはリラックス効果もあります。高気圧環境の中で、快適な空間や癒しの音楽などが提供されることで、心身ともにリラックスできる状態になります。ストレスや緊張の解消が促進されることで、疲労の軽減にもつながるのです。
疲労回復は、忙しい現代社会において重要な健康課題です。酸素カプセルを利用することで、酸素供給による細胞の活性化やリラックス効果を得ることができるため、効果的な疲労回復を行うことができます。
2 健康維持
酸素カプセルのもうひとつのメリットである健康維持について解説します。
酸素カプセルの利用によって、免疫力の向上や生体機能の正常化が期待されます。酸素は体内の細胞や組織の正常な機能をサポートする重要な要素であり、適切な供給が健康維持にとって重要です。
酸素カプセルでは、高気圧環境の中で酸素を吸い込むことで、血液中の酸素濃度が増えます。これにより、免疫力が向上し、体内の抵抗力や回復力が高まります。免疫システムの働きが活発化することで、病気やウイルスに対する防御力が向上し、健康を維持することが期待されるのです。
また、酸素カプセルの利用には生体機能の正常化を助ける効果もあります。高気圧下での酸素供給により、体内の代謝が活発化し、消化や循環などの生体機能がスムーズに働きます。これにより、体内のバランスが整い、健康な状態を維持することができます。
さらに、酸素の供給によって細胞の活性化が促されるため、肌のハリやツヤを保つ効果も期待できます。酸素カプセルの利用は、美肌やアンチエイジングにもつながるとされています。細胞の活性化によって、肌の老化を防ぎ、若々しい健康な肌を保つことができるのです。
酸素カプセルを利用することで、免疫力の向上や生体機能の正常化、美肌やアンチエイジング効果など、健康維持に様々な効果が期待されます。次に、酸素カプセルとダイエットの関連性について解説します。
3 ダイエットとの関連
酸素カプセルがダイエット支援にどのように効果を発揮するかをご紹介します。
3-1メタボリズムの活性化
酸素カプセルの利用がダイエットに与える効果のひとつとして、メタボリズムの活性化について解説します。
酸素カプセル内の高気圧環境での酸素供給は、メタボリズム(新陳代謝)の活性化につながります。酸素はエネルギー代謝に必要な要素であり、その供給が促進されることで、基礎代謝量や脂肪燃焼効率の向上が期待されるのです。
酸素カプセル内での酸素の供給によって、身体のエネルギー消費量が増えます。これは、酸素の関与する酸化反応がスムーズに行われることによるもので、結果として、脂肪の分解や燃焼が促進される効果があります。特に、有酸素運動と同様の効果を得ることができるため、ダイエットにおいても有益なツールとして利用されています。
また、酸素カプセルの高気圧環境では、心拍数や呼吸数が上昇し、身体への負荷が増えます。これによって、全身の筋肉が活性化され、運動能力の向上や筋力増強にも繋がるとされています。適度な運動と組み合わせることにより、より効果的なダイエット効果を期待することができます。
酸素カプセルを利用することで、メタボリズムの活性化が促進され、脂肪燃焼やエネルギー代謝の改善が期待できます。ただし、ダイエットは個人の体質や生活習慣によって結果が異なるため、酸素カプセルはあくまで補助的な役割を果たすものとして考えるべきです。
4 集中力アップ、ボケ防止などの脳の活性化
脳は、体全体では約2%しかその割合がありませんが、
酸素を使う量は20%~25%と、大量の酸素を消費します。
酸素カプセルで酸素を十分に取り込むことによって、
脳に酸素がいきわたり、集中力のアップや、ボケ防止などの脳の活性化を図ることができます。
5 アンチエイジング
体のもっとも外側にある皮膚は、
細胞の再生に必要な酸素がもっとも届きにくい部位です。
しかし、酸素カプセルによって酸素を体の隅々にまでいきわたらせることができるため、
新陳代謝が活性化し、肌を再生させる力が向上します。
それによって、肌にハリがもてるなど、
美肌効果としてアンチエイジングに効果が期待できます。
酸素カプセルの注意点
一般的な酸素カプセルの気圧は「1.3気圧」
大気中の酸素濃度が21%なのに対して、
酸素カプセルの酸素濃度は30%~35%に設定されています。
実は、これ以上の数値になると、健康な人にとっては、
生活習慣病にかかりやすくなるなど、
かえって人体に影響を及ぼしてしまうことがあるのです。
病気治療で気圧を「2気圧」に設定している場合もありますが、
それはあくまでも医師の判断での特定の治療のために使われるものです。
健康上の安全のためには、気圧が「1.3気圧以内」、
酸素濃度が「40%以下」の範囲内で使用することが推奨されています。
この範囲内で使用していれば、副作用は基本的にはありません。
ごくたまにこの数値以上で設定している施設がありますので、
よくよく事前に確認するようにしましょう。
また、どの酸素カプセルを使用する場合でも、
共通して必要なのが「耳抜き」です。
酸素カプセルは気圧を上げることになるため、
飛行機に乗ったときと同じように、耳抜きをする必要があります。
耳抜きが苦手な方には、
カプセル内の気圧を調節してもらうこともできます。
- 耳抜きが苦手な人
- 気圧の変化に弱い人
- 風邪や鼻炎で、耳抜きがしにくい人
これらの方は、酸素カプセルを使用する際には注意が必要です。