脂質は身体に悪ではない!

今回は脂質について解説していきます!大栄養素である「脂質」は、筋トレやダイエットの敵として良く取り上げられます。その理由は、同じ1gを消費するのにタンパク質と炭水化物は4kcalなのに対して、脂質は9kcal必要なことと、そもそも脂質は「何となく脂質=体脂肪になりやすい」という印象が強く、体にとってどのように作用するのかイマイチ分からないことが大きいかと思います。

多くのテレビ番組でも、ステレオタイプに「油の摂取を減らしましょう」「植物油や魚の油を摂りましょう」と発信されていますが、なかなかきちんと体における「脂質」の影響は理解しきれていないのではないでしょうか。

脂質は本当に体脂肪になりやすいのか?

脂質は体脂肪になりやすい、またはカロリーオーバーしやすいので体脂肪が増える大きな要因だ、と思われている人も多いと思います。

身体作りにおいて脂質は敵視されることが多く、なるべく脂質を排除することで体を絞り込みたい、と考えている方もいるかもしれません。ダイエットは脂質をある程度控えるのは正解なのですが、脂質をゼロにすると筋肥大効果が落ち、またそれ以外にも体にデメリットが生じます。

そして脂質を摂取するにも脂質の種類を選ぶ必要があります。このページでは、身体作りにおける脂質との付き合い方、また脂質を摂取する際に積極的に摂取すべき脂質 控えるべき脂質があります。それを理解していけばダイエットも成功しやすくなります。

脂質が必要な理由

筋トレに脂質が必要な理由は以下です。

  • 細胞一つ一つの幕を形成するから
  • ホルモン(テストステロンなど)の材料になるから
  • 血液サラサラ効果で血流を改善するから
  • 脂肪燃焼効果があるから

まず人間の体は筋肉も含め、すべて細胞からできています。そして細胞には一つ一つ膜があり、脂質が不足すると細胞レベルで体に不調が起こります。その結果筋肥大が阻害されるだけでなく、肌荒れなどの原因にもなります。

次に筋肥大のためには善玉の男性ホルモンであるテストステロンや、成長ホルモンが必須です。脂質はこれらのホルモンの材料にもなるため、不足するとホルモン値が下がって筋肥大効果が落ちます。

また脂質の種類によっては血液を綺麗にし、体全体の栄養運搬効率を高めます。当然筋肥大のためには栄養を効率的に運搬する必要があるので、血流が良くなると筋肥大効果が高まります。それと同時に代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすくなります。

脂質の種類

筋トレには脂質が必要不可欠ですが、脂質ならなんでも良いわけではありません。積極的に摂取すべき脂質と避けるべき脂質があります。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸について

脂質の大部分を構成している物質に、油脂があります。油脂は、グリセリンと3つの脂肪酸がくっついている構造。この脂肪酸に飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類が存在します。

脂質の大部分は、油脂でできています。その構成成分が脂肪酸なので「飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のどちらを摂取した方がいいの?」と、迷ってしまう人がいるかもしれません。

飽和脂肪酸を摂ると、血液中に中性脂肪やコレステロールが増加します。飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含有。逆に植物性脂肪に多く含まれるのが不飽和脂肪酸。不飽和脂肪酸は血行促進の効果があります。脂質を摂取する際に、不飽和脂肪酸量が豊富な食品が推奨されているというわけです。

不飽和脂肪酸量が豊富な食品を紹介しましょう。亜麻仁油やオリーブオイルといった植物性のもの、青魚などです。
飽和脂肪酸量が高い食品といえば肉やバター、牛乳、チョコレート、卵黄 一般的に飽和脂肪酸は固体が多く、不飽和脂肪酸は液体が多め。
脂肪酸に気を使った食事をしたい方は、不飽和脂肪酸が豊富に含有されているものを選択しましょう。

良質な脂質

  • クルミ
  • アボカド
  • チーズ
  • オリーブオイル

なるべく摂りたくない脂質

  • バター
  • 生クリーム
  • 菓子パン
  • マーガリン
  • サラダ油
  • 揚げ物
  • お菓

1日に必要な脂質の摂取量

1日の脂質摂取量の目安は、成人が食事で摂取するカロリーのうち約20~30% g(グラム)数で換算すると1日2500kcal摂取する男性で約56~83g1日に2000kcal摂取する女性で約44~67gです。

毎日の間食抜きの3食だけで換算すると、1回の食事で男性は約20g~30g、女性は15g~23g。ごく一般的なチョコレート100gでも約30g以上の脂質を摂取することになります。だからこそ、脂質を摂取する際に気を付けたいのが脂質の質」なのです。

脂質を摂取する上での注意点

脂質の過剰摂取に注意することはもちろん、良質な脂質であっても過剰摂取は厳禁です。多く摂取すれば脂肪燃焼効果が高まり、血流が良くなって筋肉が付くというわけではありません。

過剰摂取すれば当然太ります。脂質の種類に関わらず、脂質は1gあたり9kcalです。ちなみに炭水化物とタンパク質は1gあたり4kcalです。つまり脂質は他の栄養素よりもgあたりのカロリーが高く、倍以上あります。

過剰摂取すると太るので、注意が必要です!

1日適切な脂質量を知って健康的な身体作りを!

脂質は意識をしなくても何かと食事に含まれていますので、自然と量は増えてしまいます。特に外食が多くなると炒め物や揚げ物なども増え、その量はさらに多くなります。

悪者にされることの多い脂質ですが、私たちのからだで重要な役割をしています。多く摂りすぎてしまうと、体内に蓄積されて肥満やメタボリックシンドロームの原因になります。だからといって摂取量が少ないと、疲れやすくなったり、パフォーマンスが悪くなったり、美容にも良くありません。

一般的に良いとされる脂質にも、過剰に摂取すれば逆に健康被害を高める可能性も存在し、一般的に悪いとされる脂質の中にも、適量を摂取すれば良い効果が期待出来る物も存在します。

それぞれをバランス良く、適切に摂取しましょう!









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