負荷(強度)とは
筋トレにおいての負荷とは、トレーニングの重さや回数、スピード・可動範囲などによってかけられるプレッシャーのことを言います。
負荷もしくは、負荷強度などと言われ、この負荷を高めていく事によって、筋肉の発達が促されるようになっています。そのことを、漸進性過負荷の原則と言いい、トレーニングにおいて負荷が重要視されるポイントです。
筋トレにおける負荷(強度)は、 下記の要素で成り立ちます。
負荷(強度) = 重さ×回数×スピード×可動範囲
「重さ」「回数」「スピード」「可動範囲」を満遍なく押さえていくことによって、より負荷を高めていくことができます。それぞれの要素と負荷の関係については、下記のとおりです。
重さ | おもりを重くすることで負荷が上がる |
回数 | 回数を増やすことで負荷が上がる |
スピード | スピードを遅くするほど負荷が上がる |
可動範囲 | 筋肉の可動範囲内で、動かす幅を広げるほど負荷が上がる |
基本的に、「より重く・より多く・より遅く・より大きく動かす」ことで負荷を上げていくことができます。
負荷を上げるタイミング
同じ負荷、強度でトレーニングをつづけると、持久力アップにはなっても、筋肥大やダイエットの効率は停滞してしまいます。
それでは、負荷をアップするタイミングはどのようにつかんだらよいのでしょうか?負荷をアップさせるタイミングを見極める4つのポイントは以下の通りです。
- 2セット目、3セット目の回数
今まで15回、13回の2セットで行っていた筋トレが、2セット目も15回出来るようになったら、負荷をアップする目安になります。 - 筋量の変化
体組成計で筋肉量の増加が見られた場合も負荷アップの目安になります。ただし、体組成計は測る時間帯やコンディションにより数値が左右されやすいため、ほかの3つのポイントと合わせて総合的に判断しましょう。家庭の体組成計よりも、ジムに併設された体組成計で、上半身と下半身、カラダの左右など、細かい数値を計測できるもので測るとよいでしょう。 - 見た目の変化
見た目の変化や、洋服を着た際の胸や腕のサイズ感も筋量UPの指標になります。こちらも、ほかの3ポイントと合わせて総合的に判断しましょう。 - 拳上スピードの変化
同じ負荷でも、楽に挙げられるようになると、拳上スピードが速くなります。楽に早く挙げられるようになったら、負荷を上げてゆっくり拳上に変えるのもよいでしょう。ジムによっては拳上速度を測る器具があるところもあります。
負荷をアップする方法と注意点
はやく結果をだしたいからと、急に負荷を上げると危険です。
安全に負荷を上げるために重要なキーワードは「徐々に」が基本。
- 徐々に重くする
- 徐々に負荷をかける
- 徐々にセット数を増やす
これを「漸進性の法則」と言います。
重さを増やす以外の負荷・強度の高め方もあります。それは
- ゆっくり行う
- 不安定な環境にする
ゆっくり行う・緩急をつける
重さを増やす以外の負荷の高め方の1つで「ゆっくり行う」「緩急をつける」ことも効果的です。
- ゆっくり下して、早く挙げる
- ゆっくり伸ばして、早く引く
といった、動作の緩急がある中でも正しいフォームを崩さずにトレーニングをすることで、難易度があがります。
不安定な環境にする
片足で行う、バランスボールやバランスディスクを使用する、軌道の決まったマシンではなくダンベルをつかったトレーニングにする等、不安定な環境下でのトレーニングを行うことで、全身への負荷・強度を高めることができます。
不安定な環境でトレーニングをする場合はくれぐれも安全面に気をつけ、パーソナル・トレーナーのサポートを入れるなどの配慮をお勧めします。
カラダが進化したのに、おなじ負荷のまま続けていると目的のカラダへの遠回りになってしまうことがあります。
負荷をアップするタイミングをしっかり見極めたり、効果が出ていないと感じた時には初心に帰ってフォームを見直したり、柔軟性や体幹の強化で筋トレ効率を底上げしましょう。
筋トレ初心者は、スタート時には自分に最適な1RMを知るためにパーソナル・トレーナーをつけると効果がでやすいでしょう。また、筋トレ上級者であっても、あらためて初心に戻って気づきを得たり、自分の限界を突破するためにパーソナル・トレーナーの指導を仰ぐことも効果的です。