コーヒーを毎日飲んでいるという方は多いですが、コーヒーに含まれるカフェインが筋トレに効果があるという話はご存知でしょうか。
カフェインはどのようにトレーニングに影響があるのか、カフェインを過剰摂取することのリスク、さらにカフェインについて解説いたします。
カフェインの効果、身体に与える影響
コーヒーに含まれるカフェインはトレーニング効果をアップさせますが、カフェインが直接筋肉に作用するわけではありません。
カフェインが働きかけるのは脳です。
カフェインが脳に働きかけると、戦うためのホルモン「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」、感情に関係するホルモン「ドーパミン」や「エンドルフィン」が分泌されます。
すると次のような効果が期待できるため、結果として筋力増強につながるのです。
〇集中力を高める
血液中のアドレナリンやノルアドレナリンの濃度が高まると体は闘争モードとなり、集中力が高まります。
また血管が拡張して酸素が十分に供給されることで運動パフォーマンスが向上し、トレーニングによる筋力増強効果が期待できます。
〇筋疲労を軽減させる
脳内麻薬と呼ばれるエンドルフィンや幸福物質と呼ばれるドーパミンにより、筋疲労を軽減することができます。
疲労を感じにくい状態で筋トレをすれば、ふだんよりも負荷の大きいトレーニングができます。
〇持久力をアップさせる
集中力が高まり疲れにくく感じているときは、運動の持久力も高まります。
またカフェインには脂肪分解を促進する働きがあり、血液中の脂肪酸が増える=トレーニングに必要なエネルギーが増えるため、いつもより長く筋トレを続けられるのです。
さらにカフェインそのものを摂取するよりも、コーヒーを飲むことで摂取したほうが吸収率が高く、より筋トレ効果がアップすることがわかっています。
ポリフェノールによる効果
コーヒーにはカフェインだけでなく、クロロゲン酸やフラボノイドといったポリフェノールも含まれています。
ポリフェノールには高い抗酸化作用があることから、トレーニングというより美容や健康効果をイメージするかもしれません。
運動をすると体内では活性酸素が発生し、筋疲労や筋損傷などの酸化ストレスが高まるのですが、これを防ぐのがポリフェノールなのです。
イギリスでの研究によると、ポリフェノールの抗酸化作用により筋トレのパフォーマンスが向上することが報告されています。
同研究ではカフェインとポリフェノールの効果が相乗し、筋トレ効果のアップにつながるのではと推察していました。
トレーニングのためにコーヒーを飲むタイミング&摂取量
コーヒーは、トレーニング前の30〜60分前に飲むと1番効果的です。
カフェインが脳に届くまでに最低でも30分はかかります。トレーニングの30〜60分前に飲んでおくことで、コーヒーの効果が最大限に引き出されるのです。
コーヒーは1日に最大でも3〜4杯
カフェインの摂取過多は様々な弊害を起こします。(睡眠障害など)
コーヒーを飲みすぎることで、筋トレだけでなく私生活のリズムも狂ってしまうので、適度に飲むことが大切です。
目安としては、多くても1日3〜4杯です。
というのも、1日のカフェインの摂取目安量は400mg未満。1杯のコーヒーに含まれているカフェインの量は80〜150mgなので、コーヒーは3〜4杯に収めるのが適量です。
それ以上のカフェインを摂取してしまうと、不眠症や神経症、高血圧、不整脈を発症してしまう可能性があるため、コーヒーの飲み過ぎには注意しましょう。
コーヒーはブラックで!
ダイエット目的で筋トレをするなら、ミルクや砂糖の入っていないブラックコーヒーがおすすめです。
砂糖を入れてもコーヒーの効果はほとんど変わりませんが、入れすぎはカロリーオーバーになるので注意しましょう。
コーヒーで筋トレ効果をアップさせたい方はブラックコーヒーを選んでみてください。
トレや運動前のコーヒーは生活習慣病の予防に役立ちます。
コーヒーを飲んで一定時間おいてから運動をすると、カフェインにより中性脂肪が多く分解されます。
中性脂肪が分解されると内臓脂肪の蓄積が緩和されるため、メタボリック症候群や糖尿病などの生活習慣病の予防につながるのです。
トレーニング前にコーヒーを飲むと筋力増強効果に加え、健康効果も期待できます!