仕事や勉強、激しい運動などによっておこる「疲労」は、心身のパフォーマンスを低下させてしまいます。
毎日を健康的に過ごすためにも、疲れは早めにとりたいものですが、このときに食べやすい果物を紹介していきます。すみやかな疲労回復に役立つかもしれません!
疲労回復に良い栄養素と食事のポイント
身体的、精神的な疲労からの回復には、休養に加えて食事からの栄養補給も関係しています。
以下の栄養素を含む食べ物や食事を活用することで、より効果的に疲労回復を図ることができるかもしれません。
- エネルギーと糖質の補給
- ビタミンB群の補給
- たんぱく質の補給
- ビタミンCの補給
- 消化の良い食事
疲労回復に関連するこれらの栄養素について解説します。
また、疲労回復に良いとされているいくつかの機能性成分についてもその効果を検討します。
エネルギーと糖質の補給
疲労の回復のためには、エネルギー源となる栄養素、特に糖質の補給を行いましょう。
肉体的疲労、精神的疲労はいずれも「エネルギー不足」が大きな要因となっています。
よって、疲労回復のためには、枯渇したエネルギー(カロリー)を食事からとることが有効です。
エネルギー源になる栄養素には糖質、脂質、たんぱく質がありますが、このうち特に糖質は脂質やたんぱく質と比較して素早くエネルギー源になるため、疲労回復に対して即効性を求めたい場合には最適の栄養素です。
糖質は砂糖などの糖類やでんぷん質として食品に含まれており、以下のような食品が主な摂取源となります。
- 穀類(米、小麦など)
- 芋類
- 砂糖類
疲労回復のためには、これらの食品から糖質エネルギーを補給することが大切です。
ビタミンB群の補給
糖質をはじめとしたエネルギー産生栄養素を有効活用するためには、ビタミンB群の摂取が効果的です。
ビタミンB群は水溶性ビタミン8種(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン)をまとめたグループで、いずれも体内のエネルギー生成に関与しています。
特にビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に不可欠な栄養素であるため、ビタミンB1が不足すると糖質をとってもエネルギーとして利用されません。
ビタミンB1は以下の食品に比較的豊富に含まれています。
- 豚肉
- 魚介類
- 玄米
これらの食品のほか、栄養ドリンクなどに配合されていることも少なくありません。
糖質を含む食品と一緒にビタミンB1を含む食品をとることで、即効性のある糖質の効率的な利用につなげられます。
たんぱく質の補給
肉体的疲労、特に激しい筋肉運動を行った後の疲労回復には、たんぱく質の摂取も効果的です。
たんぱく質は筋肉をはじめとする全身の組織の材料になる栄養素で、激しい運動を行って疲労した筋肉を補修するのに必要とされます。
また、たんぱく質はエネルギー源としても働きますが、糖質と比べると分解・吸収のスピードに劣るため、即効性のある栄養素ということではなく、疲弊した体組織の補修に役立つものと考えましょう。
たんぱく質を多く含む食品は以下のようなものが挙げられます。
- 肉類
- 魚介類
- 卵類
- 乳製品
- 大豆製品
このほか、プロテインサプリメントとしてとる方も少なくありません。
たんぱく質は、スポーツやトレーニングを行った後に意識してとるようにすることがおすすめです。
ビタミンCの補給
勉強やデスクワークなどをしすぎたときや大きなストレスを受けた時の精神的・神経的な疲労には、ビタミンCの補給も効果的といえます。
ビタミンCは抗酸化作用を持つビタミンで、脳の疲労の一因とされる活性酸素を除去する働きを持っています。
ビタミンCそのものはエネルギー源にはならないため、単体で疲労回復に対する即効性は期待できませんが、脳のエネルギーになる糖質と合わせて摂取することで、より効果的に疲労回復を図ることができそうです。
ビタミンCを含む食品には以下のようなものが挙げられます。
- 緑黄色野菜
- 果物
このほか、野菜や果物を原料としたジュース類からもビタミンCを摂取することが可能です。
消化の良い食事
疲れを感じた時の食事は、消化の良いものを意識しましょう。
疲労回復には高カロリーの肉や揚げ物!という人もいるかと思いますが、油の多い料理は消化吸収しにくいという特徴があるためです。
体だけでなく胃腸も疲れている場合には、脂肪分や塩分、香辛料などを多く含むスタミナ料理は消化に負担がかかり逆効果になることもあります。
負担をかけにくい食事としては、消化吸収されやすい糖質を多く含む食事がおすすめ。
具体的には以下のようなものが挙げられます。
- 柔らかく調理した穀類(お粥、おじや、うどんなど)
- 吸収の早い糖類(ジュースなど)
おすすめの疲労回復にいい果物
①ブルーベリー
スマホ・テレビなどのブルーライトで、疲労した目を回復する効果が期待できる「アントシアニン」が豊富に含まれたブルーベリー
②キウイ
キウイは栄養充足率がトップクラスのフルーツと言われており、食物繊維・ビタミンC・タンパク質・葉酸をはじめ様々な栄養素が豊富に含まれています。整腸作用や代謝アップ、さらにはメンタル不調への効果も期待されています。
③レモン
レモンといえばビタミンCですが、それ以外にも食物繊維や銅・葉酸なども豊富。特に食物繊維は水溶性と不溶性のバランスがよく、腸内環境を整えてくれます。
④バナナ
最も手軽な果物といえば、バナナ。値段も1房あたり約130円~200円とお手頃なうえに、一年中手に入るのがポイントです。不足しがちな食物繊維も含まれており、栄養素を補うことができます。
⑤ドライフルーツ
もっと手軽にお菓子感覚でフルーツを食べたい!という方は、ドライフルーツもおすすめ。砂糖不使用のドライフルーツなら健康にも良いですし、ストックができるので結果的にコスパが良い場合もあります!
毎日の生活にフルーツを取り入れて健康な毎日を
ビタミン・ミネラル・食物繊維など、現代人に不足しがちな栄養素が豊富なフルーツ。手軽に食べられますし、ドライフルーツでより簡単に取り入れることもできます。健康にも美容にも効果があるので、毎日の生活にぜひ取り入れてみませんか?