卵は、栄養成分が豊富なことで有名ですよね。卵を生で食べることもあれば、焼いたり、茹でてゆで卵にしたりなど、いろいろな調理方法でおいしく食べることができます。
そんな卵ですが、実は生の卵とゆで卵、そして温泉卵など、調理法によって消化吸収が変わります。
卵のカロリー
卵のカロリーは、1個で約60〜90kcalとなっています。卵にはS、M、Lのサイズがあり、それぞれで少し数値が違います。
- S・・・60kcal(可食部40g当たり)
- M・・・79kcal(可食部52g当たり)
- L・・・91kcal(可食部60g当たり)
SサイズとMサイズの卵を比べると、約30kcalの違いがあることがわかりますね。また、卵を白身と黄身で分けた場合にも、カロリーが違ってきます。たとえば、Lサイズの卵の黄身と白身のカロリーを見てみると…
- 全卵・・・91kcal
- 黄身・・・70kcal
- 白身・・・20kcal
このような違いがあります。黄身の方が、圧倒的にカロリーが高いということですね。でもカロリーが高いということは、その分栄養成分が多いと言い換えることもできます。そのため、食べすぎに注意しながら、上手に取り入れていきたいですね。
たまごには人間に必要な栄養素がぎっしり!
たまごにはビタミンCと食物繊維以外の栄養素がほぼ含まれています。
特にすぐれている栄養素は次のとおりです。
アミノ酸
タンパク質を構成するアミノ酸。そのなかでも特に人間に必要な「必須アミノ酸」がたまごにはバランス良く含まれています。
レシチン
脳組織の活性化や老化を防ぐと言われている「コリン」と呼ばれる成分が含まれているレシチン。動脈硬化や肝機能の向上をはじめ、脂質の代謝を活発にするなどの作用があります。
コラーゲン
コラーゲンの主原料である「アミノ酸」がたまごには多く含まれています。毎日の食生活に取り入れることで、ツヤとハリのある美しい肌へ導く、女性にうれしい栄養素ですね。
ビタミン群
体をつくるうえでのエネルギー源となるビタミンは、健康維持には欠かせない成分です。またビタミンには、他の栄養素がうまく働くための「橋渡し」的存在でもあります。たまごにはビタミンA、B1、B2、D、Eなどのビタミン群が豊富に含まれています。
この他にも葉酸や鉄、カルシウムなど体によい栄養素が多く含まれています。
卵の加熱による消化時間の違い
風邪をひいて食欲がない時や胃腸の調子が悪い時、何を食べるか迷いますよね。胃や腸に負担がかからないように、おかゆやうどんなどを食べる方も多いのではないでしょうか。
ただおかゆやうどんなどの炭水化物はエネルギー源になるものの、身体を作る材料のたんぱく質は不足しがち。筋肉は常に分解と再生を繰り返しているので、毎回の食事でたんぱく質は取り入れたいところです。
卵はたんぱく質の中でも脂質や食物繊維が多くない為、消化にやさしいと言われています。また前述したように、完全栄養食と言われるくらい様々な栄養を含んでいるので、ぜひ取り入れたい食品です。ただし加熱の仕方によって消化の時間が異なります。
<消化にかかる時間>
- 半熟卵 1時間半
- ゆで卵 2時間半
- 生卵 2時間45分
加熱をしていない生卵でも、加熱をしっかりしているゆで卵でもなく、実は半熟卵が一番消化しやすいです。続いてゆで卵、生卵の順で消化に時間がかかります。これは、半熟卵のように少し加熱されることで卵のたんぱく質が変性し、消化酵素の影響を受けやすくなるので。ただゆで卵のように完全に加熱されてしまうと、たんぱく質が凝固してしまい、消化に時間がかかると言われています。
胃腸に負担をかけたくない時は、うどんやおかゆに落とす卵は完全に加熱せず、半熟の状態で食べると消化にやさしいです!